【用語】サービスデザイン (1/2)

【用語】サービスデザイン (1/2)

1 サービスデザイン ITサービスとその要件のすべてを定義するドキュメント。ライフサイクルの各フェーズを通して定義される。新しいITサービス、重大な変更、またはITサービス廃止のそれぞれに対して作成される。SDPのドキュメントは、サービストランジションへ引き渡される。
2 サービスカタログ管理 ITサービスの開始・運用・廃棄が行われたとき、サービスカタログにフィードバックする一連の作業のこと。
3 サービスカタログ サービスプロバイダがエンドユーザに対して、提供中のITサービスをまとめたリストのこと。
4 サービスレベル管理 ITサービスを含めた各種サービスにおいて、サービス提供者(プロバイダ)と委託者(顧客)があらかじめサービスのレベルを明示的に合意し、サービスレベル達成のためにPDCAサイクルを通して、品質の維持向上を図るマネジメント活動のこと。
5 サービスレベル要件(SLR:Service Level Requirement) 顧客に対して、ビジネスに必要なIT要件をヒアリングし、ITサービスの業務要件をまとめた文書のこと。SLRはビジネス視点、顧客視点で書かれており、システム開発における要件定義書に該当する。
6 サービスレベルアグリーメント(SLA:Service Level Agreement) サービス提供者(プロバイダ)とサービス委託者(顧客)との間で契約を行う際に、提供サービスの内容と範囲、品質要求基準を明確にして、基準を達成できなかった場合のルールを含めて、事前に合意しておくこと。合意内容の文書、契約書を指すこともある。
7 オペレーショナルレベルアグリーメント(OLA) サービスレベル管理(SLM)において、ITサービス提供者の内部で結ばれる合意、あるいはそれを記した内部文書のこと。SLAの下位の位置づけであり、外部委託契約(UC)とともにSLAの裏付けとなる。ITサービスのサポート、デリバリに関する責任範囲や障害発生時の活動、措置を定義・設定する。
8 外部委託契約(UC:Underpinning Contract) サービスレベル管理(SLM)において、外部のサービス提供者(プロバイダ)または、パートナーと結ぶ契約のこと。オペレーショナルレベルアグリーメント(OLA)とともにSLAを裏付けとなる。
9 サービスレビュー サービス提供者(プロバイダ)と委託者(顧客)との間で、サービス改善活動の内容等を報告し、活動が計画通りに行われているかを確認すること。
10 サービス改善計画(SIP:Service Improvement Plan) 継続的サービス改善を実施するための、プロセスまたはITサービスに対する正式な計画。
11 サービスレベルアグリーメントモニタリングチャート(SLAMチャート) SLAの実施状況を色分け(未達成項目は赤色、達成項目は緑など)などでわかり易く、見やすい方法で要約したチャート。
12 キャパシティ管理 ITサービスとITインフラのキャパシティによって、SLAが高い費用対効果でタイムリーに達成されるようにすることを責務とするプロセス。キャパシティ管理では、ITサービスの提供に必要なすべてのリソースと短期的、中期的、および長期的な事業要件に対する計画を考慮する。
13 ITサービス継続性管理(ITSCM:IT Service Continuity Management) ITサービスに深刻な影響を与えるリスクの管理を責務とするプロセス。ITSCMはリスクを許容可能なレベルにまで低減し、ITサービスの復旧に対する計画立案を行うことによって、ITサービスプロバイダが最低限の合意済みサービスレベルを常に確実に提供できるようにする。また、ITSCMは事業継続性管理を支援するように設計されるべきである。
14 事業継続性計画(BCP:Business Continuity Plan) ビジネス・プロセスの中断後に、そのプロセスを回復するために必要なステップを定義した計画。この計画では、発動のトリガ、関与する人、コミュニケーションなども特定する。ITサービス継続性計画は、事業継続性計画の重要な部分を占める。
15 ビジネスインパクト分析(BIA:Buisiness Impact Analysis) BIAは、重要な事業機能とそれらの機能間の依存性を識別する、事業継続性管理の活動である。これらの依存性には、サプライヤ、人材、その他のビジネス・プロセス、ITサービスなどが含まれる場合がある。BIAによって、ITサービスの復旧要件が定義される。これらの要件には、ITサービスごとの目標復旧時間、目標復旧時点、および最低限のサービスレベル目標値が含まれる。
16 リスクアセスメント(リスク分析) リスク管理の最初のステップ。事業にとっての資産の価値を分析し、それらの資産に対する脅威を識別して、識別された脅威に対する各資産の脆弱性を評価する。リスク・アセスメントには、定量的な(数値データに基づく)ものと定性的なものがある。
17 復旧オプション サービスの中断に対応するための戦略。システム復旧のための戦略として、手作業のワークアラウンド、相互協定、段階的復旧(コールドスタンバイ)、中間的復旧(ウォームスタンバイ)、高速復旧(ホットスタンバイ)、即時的復旧(ホットスタンバイ)に整理される。