【用語】サービスオペレーション (1/2)

【用語】サービスオペレーション (1/2)

1 サービスオペレーション ITサービスのライフサイクルにおける段階の1つで、ユーザ・顧客へ、合意したレベルでのITサービスの提供を効果的に行うための手法をまとめたもの。イベント管理、インシデント管理、問題管理、要求実現、アクセス管理のプロセス、サービスデスク、技術管理、IT運用管理、アプリケーション管理の機能が含まれている。ITILコア書籍の1つの題名でもある。
2 イベント 構成アイテムやITサービスの管理にとって重要性のある状態の変更。あらゆるITサービス、構成アイテム、またはモニタリング・ツールで生成されるアラートまたは通知も指す。イベントは、通常、IT 運用の要員に処置を行うよう要請し、結果としてインシデントが記録されることが多い。
3 イベント管理 イベントのライフサイクルを通した管理を責務とするプロセス。イベント管理は、IT運用の主要な活動の1つである。
4 インシデント “サービスの標準の運用に属さない事象、サービス品質を低下させる、あるいは低下させるかもしれないあらゆる事象。
【例】
障害、トラブル、遅延、再処理、ユーザからのクレームなど
システムのエラーメッセージ、ユーザからの問合せ
5 インシデント管理 “・インシデント発生時、可能な限り迅速にサービスを元の状態に戻すことを目標とするプロセス。サービスが元の状態に戻る(インシデントが解決する)まで、インシデントを管理する責任を持つ。
・過去のインシデントの発生履歴や対応方法などの情報を蓄積し、いつでも照会できるようにしておくことで、迅速な解決を目指す。対応方法が特定できない場合には、専門要員に調査を依頼し、経過を監視する。ユーザへの説明や報告も行う。

6 インパクト インシデント、問題、変更による、ビジネス・プロセスに与える影響の指標。サービスレベルが受ける影響の程度に基づくことが多い。インパクトと緊急度は、優先度を割り当てるために使用する。
7 緊急度 インシデント、問題、または変更が事業に、どれだけ早く解決する必要があるかの指標。インパクトが大きいインシデントであっても、そのインパクトがすぐに事業に影響しない場合は緊急度が低い。インパクトと緊急度は、優先度を割り当てるために使用する。
8 優先度 インシデント、問題、または変更の相対的な重要度の識別に使用されるカテゴリ。優先度は緊急度とインパクトを考慮して決定される。
9 エスカレーション インシデントを解決するために、より専門的、あるいは権限を有するスタッフに委ね、より早く解決策を見つけること。エスカレーションは、ITサービスマネジメント・プロセス内で必要になる場合があるが、一般的にはインシデント管理、問題管理、および顧客の苦情の管理に関連している。エスカレーションには、機能的エスカレーションと階層的エスカレーションの2つのタイプがある。
10 機能的エスカレーション インシデントを解決するために必要な知識が不足している場合、より専門性な知識を有するグループに解決を委ねる行動。難易度の高いインシデントは、 2次サポート、3次サポートへ引き継がれる。
11 階層的エスカレーション 定められた手順では、目標時間内にインシデントを解決できない場合や、コストがかかる場合に、より権限を有するマネージャに判断を仰ぐ場合を、階層的エスカレーションという。
12 サービス要求 情報や助言、または標準的な変更やITサービスへのアクセスに対するユーザからの要求のこと。サービスデスクで処理をする。サービス要求の例として、パスワードリセット、新規ユーザの登録、アプリケーションのインストールがある。